第164回

第164回  隆太窯コンサート   

2015年 10月22日(木) 午後6時半開演  於  隆太窯





 『バッハの夕べ』  鈴木秀美 ソロコンサート
             ~ J.S.バッハ無伴奏チェロ組曲 ~


    プログラム   1番ト長調、3番ハ長調、5番ハ短調






 プロフィール                   

鈴木 秀美(すずき ひでみ/チェロ・指揮)

神戸生まれ。チェロを井上頼豊、安田謙一郎ほか諸氏に、指揮を尾高忠明、 秋山和慶に師事。第48回音楽コンクール第1位、第27回海外派遣コンクール特別表彰。 84年文化庁在外研修員としてデン・ハーグ王立音楽院に留学、アンナー・ビルスマに師事する。86年にパリで行われた第1回バロック・チェロ・コンクールでは2、3位なしの第1位。85年から93年までの間、フランス・ブリュッヘン率いる「18世紀オーケストラ」 に在籍。86年から2001年2月まで シギスヴァルト・クイケン率いる「ラ・プティット・バンド」 のメンバー、92年からは首席奏者として活躍した。鈴木雅明の主宰する「バッハ・コレギウム・ ジャパン」では創立以来首席チェロ奏者を務めている。ヨーロッパ各地、オーストラリア等で演奏する他各地の講習会で講師を務め、94年に新設されたブリュッセル王立音楽院バロック・ チェロ科に教授として招聘され、2000年に日本へ帰国するまで務めた。 91年9月の《バッハ/無伴奏チェロ組曲全曲》日本全国ツアーは各地で大好評を博し、同年度の村松賞大賞を受賞。99年より2008年まで、ヴァイオリンの寺神戸亮、ドミトリー・バディアロフ及びソフィー・ジェント、ヴィオラの森田芳子と共に弦楽四重奏団「ミト・デラルコ」を 結成、水戸芸術館の専属クァルテットとして活動した。録音では、 ジェミニアーニ、ボッケリーニのソナタ、フランスの バロック・ソナタ集、C.P.E.バッハの協奏曲集、L.レオの協奏曲集の他、アンナー・ビルスマ 、有田正広、寺神戸亮他、数多くに通奏低音として共演。95年には日本人としては 初めての、オリジナル楽器による《バッハ/無伴奏チェロ組曲全曲》を録音し (BMGドイツ・ハルモニア・ムンディ)、平成7年度文化庁芸術作品賞を受賞した。05年春には 新録音をリリース(レコード芸術誌特選)。以降同レーベルで日本人初の専属アーティストとして 《シューベルト/アルペジオーネ・ソナタ》《ベートーヴェン/チェロ作品全集》《ロマンス》(ピアノ小島芳子)などのCDを発表し、《ハイドン/チェロ協奏曲集》では1998年、 第36回レコード・アカデミー賞(協奏曲部門)を、また2000年にはベートーヴェンの初期作品のCDでフランスのディアパゾン金賞を受賞した。平井千絵との「メンデルスゾーン: チェロとピアノのための作品集」で06年文化庁芸術祭優秀賞受賞。08年秋には同じく平井千絵と「ショパン・チェロ作品集」をリリースした。バッハ・コレギウム・ジャパンの殆ど全ての録音で通奏低音を弾いている。2001年に古典派を専門とするオーケストラ・リベラ・クラシカを結成、ハイドンを中心としたプログラムで年に2~3回の公演を行っている。鈴木自身がプロデュースする《アルテ・デラルコ》レーベルよりそのコンサートのライヴ録音を続々とリリース。同レーベルにはD. ガブリエッリ・チェロ作品全集、ヴィヴァルディ・チェロ・ソナタ全集、 ボッケリーニの弦楽五重奏(以上レコード芸術誌特選)、ハイドンのフルート・トリオ、スタンリー・ホッホランドと若松夏美、成田寛とのピアノ・トリオ、クァルテットなど室内楽も含まれ、既に30数枚を数える。指揮活動も活発になりつつあり、ポーランドのバロック・オーケストラ《アルテ・ディ・スォナトーリ》やベトナム国立交響楽団、シドニーの《ブランデンブルク・オーケストラ》などの客演指揮に招かれたほか、日本では名古屋フィルハーモニー、山形交響楽団への客演指揮とチェロ独奏も好評を博している。バッハの組曲を演奏しながら詳説するレクチャー・コンサート・シリーズ「ガット・カフェ・スペシャル」の内容を記録し、解説と校訂楽譜を加えた「無伴奏チェロ組曲」は2009年4月に東京書籍から出版され、反響を呼んでいる。その他の著書に「『古楽器』よ、さらば!」とその改訂版(音楽之友社)、「ガット・カフェ」(東京書籍)がある。日本音楽コンクールの審査員の他、ライプツィヒ国際バッハ・コンクールの審査員も務める。
第37回サントリー音楽賞受賞。2011年11月、第10回斎藤秀雄メモリアル基金賞を受賞。
東京藝術大学古楽科非常勤講師。